バレエの教室をお探しの皆さんこんにちは!
バレエの教室の選び方、なにを基準に選べばいいのか難しく感じていませんか?
実はバレエ教室は、どのメゾットを取り入れているかなど、教室ごとにさまざまな特徴があり、バレエに触れたことのない方にとっては選ぶ基準に困ってしまうかと思います。
今回はクラシックバレエ歴30年、現役バレエ講師の筆者が子どものバレエの教室の選び方を徹底解説します!
大人のバレエ教室を探している方も選ぶポイントの参考にしてみてくださいね。
目次
バレエをはじめるきっかけは?
バレエをはじめようと思ったきっかけによって、教室の選び方は変わってきます。
子どもの身体作りをしたい
姿勢をよくしたい、身体が柔らかい小さいうちに身体を動かすことをはじめたい、身体が弱いので筋肉をつけたい、音楽に合わせて身体を動かすことを学んでほしい、など身体作りに関する理由なのであれば、近くのカルチャーセンターや市区町村のスポーツセンターのバレエクラスで十分です。
カルチャーセンターやスポーツセンターでは、本格的なバレエではなくてもバレエとしての身体の動かしかたを学べ、なにより近所のお友達と楽しくレッスンすることができます。
保育園幼稚園は違うけど小学校が同じだった!など、未就学児でも思わぬお友達ができるかもしれませんね。
個人の教室より全体的に費用が抑えられるのもメリットです。
参考:イオンカルチャー ダンス/バレエ (aeonculture.jp)
注意すべきところとしては、年齢制限があること。
小学校3年生くらいまでのところが多く、バレエが好きで続けたい場合またバレエ教室を探さなくてはなりません。
個人のバレエ教室では早いと4年生にはトウシューズを履き始めるので、個人教室に移った時にレベルの差を感じることもあるでしょう。
子どもがやりたいと言っているから
「バレエを習いたい!」と子どもの方から言ってきた場合は近所の個人バレエ教室を選びましょう。
お友達が習っているから、などきっかけがあったらその教室を選ぶのもいいかもしれません。
小学生など自分で通うことの出来る場所だとなおよし!自分から習いたいと言い出したという責任を持つこともできますよ。
将来プロを目指したい
将来本格的にプロダンサーになりたいと思っているのであれば、大手バレエ団の系列の教室を選びましょう。
バレエ団によってメソッドがあり、親御さんの考えにあったバレエ団をみつけることが第一歩。
基礎からしっかりと教えてくれるので、小さい頃から厳しい環境に置かれることが大丈夫な子どもに限りますが、マナーなどを学ぶ機会にもなりますよ。
この記事で「プロのバレエダンサーになるにはどんな教室がいい?」としてまとめてありますので参考にしてみてください。
体験前にチェックするポイント7つ
手あたり次第体験に行くのではなく、体験に行く教室を絞りましょう。体験に行く教室を決めるにあたってチェックしておきたいところをまとめました!
バレエ教室の選び方①近くの教室を選ぼう
大前提として、自宅から通いやすい教室を選びましょう。
どんなに気に入ったお教室でも、電車を乗り継いだり、車で1時間かかったり・・・では長い目で見た時につらくなってしまいます。
未就学児のころは週1回のレッスンでも、大きくなるにつれ週2~3回、本格的に習いだすとレッスン回数が増えていく場合が多いです。
通う本人にとっても、送り迎えをする親御さんにとっても無理がないような距離にある教室を選びましょう。
バレエ教室の選び方②教室のメソッド
それぞれ教室によってメソッドがあります。
大きく分けて“R.A.Dメソッド”と“ワガノワメソッド”,“オペラ座メソッド”が主流です。
参考:バレエメソッドの違いについて|みーちゃん先生が教えるバレエについて
親御さんの好きなバレエ団がありましたら、そこのメソッドを調べてみてください。
なければ考え方に合っているメソッドからお教室を選んでみましょう。
バレエ教室の選び方③代表や講師は自身の経歴より実績
バレエ教室の代表や講師は元バレエ団のダンサーであることがほとんどですが、自身の経歴と講師としての実績は別問題。
あくまで子どものバレエ教室なので、子どもへの指導歴が長い講師がいれば、いろいろなタイプの子どもに対応した経験があり、知識も豊富でしょう。
コンクール常連のバレエ教室やバレエ団に多くの教え子を排出している教室は厳しくても教えるのが上手な講師が揃っているといえます。
バレエ教室の選び方④バレエにかかる費用
入会金や月謝だけでなく、発表会での費用は教室によって大きく異なります。
発表会が毎年ある教室では2年に一回の教室に比べて単純に倍。
発表会では参加費だけでなく衣装代も必要となり、メイク代や後援費が別にかかる教室もあります。
バレエ教室の選び方⑤レッスンの回数
その教室では週何回レッスンが開催されているのか確認しましょう。
最初は週1回でも大きくなるにつれレッスン回数が増えていきます。
風邪や用事でお休みした場合振り替えができるか、振り替えられる曜日が残っているのかも重要です。
週3回しかレッスンがない教室に週3回通っていたら振り替えは2レッスン連続でレッスンを受けることになるので、休みづらくなってしまいます。
バレエ教室の選び方⑥スタジオの数と交通の便
いくつスタジオを持っているかも重要です。
2~3スタジオ持っている教室だと進学先などライフスタイルの変化にも対応できます。
また、振り替えもしやすいでしょう。
スタジオの立地のチェックも忘れずに。
自宅からの距離や、電車で通う場合は駅からの距離、駐車場はあるかなどです。
複数スタジオがある場合、発表会の前はメインで通うスタジオ以外のスタジオに通うこともあるでしょう。
そちらのチェックも忘れずにしてくださいね。
バレエ教室の選び方⑦クラスの分け方
塾のように完全に学年で分けている教室と、レベル別で分けている教室があります。どちらもメリットデメリットがあります。
学年で分かれている場合
メリット:同級生のお友達と離れる心配がない。
“中学生になるから来年度からは〇曜日〇時からのレッスンになるね”など見通しが立てやすい。
デメリット:学年に見合わないレベルでぐんぐん上手になっているときや、始める子が増えるタイミングは先生がその子にばかり手がかかってしまう・・・など、もったいないことになってしまうことがあります。
レベル別で分けている場合
メリット:その子に合ったレベルで教えてくれるので、上手な子はどんどん上手になっていきます。
学年に見合わないレベルで上手な子はコンクールに出るようになると、いい意味で周りとの差を感じたり結果になってあらわれるのでやる気につながるでしょう。
デメリット:学年が揃わないためお友達がうまくつくれず嫌になってしまう可能性があります。
遊びに行く感覚ではなく、バレエを習いにいくという大前提を忘れずにいましょう。
体験しながらチェックするポイント4つ
体験中は親御さんが必ず同席してレッスンを見学させてもらいましょう。
バレエがわからなくてもチェックポイントをしっかり頭に入れて見学すれば大丈夫!そんなチェックポイントを紹介いたします!
バレエ教室の選び方①基礎練習をしっかりやっているか
子どものクラスから大人バレエでもバレエはとにかく基礎から!
例えば、上手に回転できるようになるために“つま先で立ってバランスをとる”練習
高くジャンプできるようになるために“きれいなプリエとシャンジュマン”の練習
など、回転やジャンプを多く練習するよりも、その基礎となる部分に力を入れる教え方をしていると、必要な筋肉がしっかり育ちます。
また、バーレッスンとセンターレッスン以外に柔軟や筋トレをレッスンの中で教えてくれる教室もあります。
参考:アサミバレエの指導コラム|バレエのレッスンで一番大切なことは何か、 バレエを極めるにはどうしたら良いか
バレエ教室の選び方②1クラスの生徒と講師の人数
1クラスの生徒の人数と、それと合わせて講師の人数もチェックしましょう。
生徒が多いのに講師は一人でアシスタントはなし、という教室は講師の目が行き届きません。
子どものバレエレッスンではメインで教えてくれる講師だけでなく、補助となるアシスタントがいて子どもに直接触って教えてくれるところがいいでしょう。
1クラスの生徒の人数は多くない方がしっかり見てもらえるというイメージがありますが、ライバルが多い方が上達する子どももいます。
その子のタイプに合ったスタイルを見つけましょう。
また、所属する講師の人数が多い教室の方が、合わない講師がいても曜日を変えて習い続けることができますよ。
バレエ教室の選び方③スタジオの広さ
小さい頃は気にならなくても大きくなっていくにつれスタジオが狭いな・・・と感じることがあります。
舞台の上の広さもその舞台によって違いますが、理想は“出来る限り舞台と差が少ない広さがある教室”です。
発表会やコンクールの練習はスタジオで行われます。
舞台に立った時に広さが違いすぎるとかなり踊りにくいと感じます。
バレエ教室の選び方④みんな楽しそう?
みんなが楽しそうにレッスンしていますか?
ふざけてわいわいレッスンする環境はよくありませんが、楽しそうにバレエと向き合っている、楽しそうな雰囲気を感じる教室を選びましょう。
体験をしている子ども自身が“一番楽しかった!”という教室を選ぶのもいいかもしれません。
体験後にお子さんに聞いてみましょう。
注意した方がいいバレエ教室
体験でのチェックポイントとは別に、その教室の考え方そのもので注意すべきポイントです。
体験やホームページで調べてもわからない場合、講師に直接聞いてみましょう。
年齢に見合ったレッスンをしていますか?
年齢の割に高度なレッスンをしている教室には要注意。
具体的にいうと、低学年からトウシューズを履かせる教室。
骨が未熟な頃からトウシューズを履かせるのはとても危険なことです。
参考:トウシューズはいつから履いていいの? | こどもバレエ教室 Ange ballet(アンジュバレエ) (dance-ange.net)
トウシューズを履く年齢じゃない場合、体験の時に「トウシューズはいつから履かせていますか?」と質問してみましょう。
任意じゃない舞台が多い教室は要注意
発表会やおさらい会以外に任意じゃない舞台が多い教室は基礎がおろそかになりがちです。
発表会の練習はかなりの時間がとられてしまうので、基礎の練習に手が回らなくなってしまうのです。
また、費用もその分かかります。
プロのバレエダンサーになるにはどんな教室を選ぶのがいい?
ここからはプロのバレエダンサーを目指したいという方への教室の選び方です。
プロとまでは考えていないけど、せっかく習うなら本格的に!と考えている方も参考にしてみてください。
コンクールの入賞やプロになった生徒の実績を調べよう
コンクールに力を入れていて実績のある教室は必然的にプロになる生徒が多くなります。
大きいコンクールの副賞には留学の権利がある場合があるからです。
このような教室は教室のホームページに受賞歴が書いてあります。
ホームページに載っていないけど気になっている教室があり、受賞歴が知りたい場合、コンクールの結果から検索すると見つけやすいかもしれません。
プロバレエダンサーの経歴から探してみよう
プロバレエダンサーひとりひとり、調べてみると恩師や経歴が載っています。
好きなバレエダンサーがいる場合、そのバレエダンサーの経歴から教室を探してみましょう。
バレエ団の公演の子役から検索してみよう
バレエ団の公演を見に行ってパンフレットが手元にある場合、そこに載っている子役の名前から経歴を調べてみましょう。
コンクールで賞を取ったことがあったら教室名が出てくるはずです。
バレエ団の子役を輩出している教室はそのバレエ団とのつながりが深いと考えられます。
なぜなら外部からのオーディションがほとんどないからです。
バレエ団とのつながりが深い教室に通うことでプロへの道も近くなるかもしれません。
【番外編】バレエ団とつながりが深い教室を選ぶメリット
バレエ団とつながりが深い教室出身の筆者の経験談です。
参考程度にお読みください。
子役出演ができるチャンスがある
バレエ団の定期公演の子役のほとんどはつながりの深い教室から引っ張られてきます。
(例えばくるみ割り人形の場合、クララ、女の子、男の子はオーディションですが、ねずみ役は教室からの子役など。)
もちろん誰もが出演できるわけではなく、講師から選ばれた数年に2~5名程度です。
一度選ばれると数年間出演することもあります。
小さい役でも子役として出演できるとバレエ団でのレッスンやリハーサルでプロの世界の舞台裏を体験することができるので大きな糧になります。
バレエ団のyouthに入れるオーディションが受けられる
バレエ団には小学生や中学生からyouthとして入れるクラスがあるところがあります。
そのyouthからしかバレエ団員になれないバレエ団もあります。
youthのクラスは存在自体を公開していないバレエ団もありますが、ほとんどのyouthでは週1~2程度土日の午前中にレッスンがあり、普段通っているバレエ教室と並行して通うことになります。
講師はそこのバレエ団員やバレエ団を教える立場(ミストレス)などさまざまで、プロから直々に習うことができます。
バレエ団のyouthに入るにはオーディションがありますが、そのオーディションを受ける権利がある教室は限られています。
このような教室はどうやって探すの?
好きなバレエ団があればそのバレエ団から探してみましょう。
youthの存在は公表しているバレエ団もあります。
“バレエ団の子役から検索してみよう”にあるように、パンフレットの個人名から探すのも手です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「バレエの教室の選び方」について、クラシックバレエ歴30年現役バレエ講師の筆者が徹底解説いたしました。
このように選び方はさまざまありますが、習い始める教室によって将来が左右されかねないとなると親御さんも力が入ってしまいますよね。
最初からプロになりたいと考えている場合、”プロへの近道になる教室”が存在しますので教室選びは慎重に。
あくまで習い事で、入ってみたら合わなかったり、習っていくうちに「子どもがプロダンサーになりたいと言い始めた・・・」となった場合、もちろん違う教室に移ることもできます!
最初のうちは家から無理のない距離で、なにより“習うお子さんが楽しく通える教室”に出会えることができるといいですね。
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