夏休みになると運動場や公園などで走り方教室が開催されることがあります。子どもの足が遅いと参加させたい保護者も多いかと思いますが、実際にどんなレッスンをしているのかよくわからないこともありませんか。
そこで今回は、走り方教室について解説します。
何歳から参加できるのか、効果は期待できるのか、参加するメリットをまとめました。最後に速く走るコツも記載したので、ぜひ参考にしてみてください。
走り方教室とはなに?何歳から参加できるの?
走り方教室は、かけっこ教室とも呼ばれています。走り方教室は、子ども向けの運動教室の一種で、正しい走り方の習得、徒競走のタイムを短縮させること、走る楽しみを教えることをメインとした教室です。
走り方指導を専門にしている走り方教室もありますが、体操教室のレッスンの一部として走り方教室を開催することもあります。
単発の走り方教室もあれば、継続型(複数回のレッスンが1セットになっているもの)の走り方教室もあります。
【単発型の走り方教室】
スクール施設で実施することもありますが、公園で開催することもあります。
また出張の単発レッスンであれば、受講者が指定する公園や広場まで指導者が来てくれるスクールも。ただし、出張レッスンンの場合は、費用が高いのが特徴です。
単発の走り方教室は、参加無料のイベントとして開催されることもあります。無料イベントは春休み、夏休み、冬休みなど学校の長期休みに開催されることが多いので、開催されていないか探してみましょう。
【継続の走り方教室】
10回講座など継続してレッスンを受ける走り方教室の場合は、じっくりと講師から走り方を学べるのが特徴です。スクールによって回数は異なりますが、3回講座、5回講座など回数が少ないものもあります。
走り方教室は何歳から通える?
走り方教室は概ね5歳から12歳を対象にしていることが多いです。
5歳以下は、まだ歩行や走行が安定していないことや、母子分離ができていないことから、対象としていないスクールがほとんど。
上限年齢の多くは小学校6年生までで、これは身体が出来上がるからと言えるでしょう。
参考:日本スポーツ振興センター
上記のグラフはスキャモンの発育型、スキャモンの発育曲線と呼ばれるものです。運動神経やリズム感、器用さはグラフの神経型の曲線があらわしていますが、12歳頃に発育が穏やかになります。
このことから、12歳までに体の動かし方の基礎を学んだ方がよいのです。走り方教室の多くが12歳までなのは、発育の限界が背景になるのでしょう。
走り方教室の内容とは?どんなことをするの?
走り方教室の主なレッスン内容は次のとおりです。
- ストレッチ
- 腕ふり、もも上げの練習
- 走るときのコツの指導
- 走るときの姿勢指導
- タイム測定
走り方教室で指導の前は、みんなでストレッチをします。そして、腕ふり、もも上げはどうしたらよいかを指導しながら、その場で子どもたちに実践させます。コツを伝えながら、実際に子どもに走らせて、姿勢や腕ふり、もも上げなど改善点を伝えます。
タイムを測定して、受講前と受講後の違いをチェックします。
走り方教室によっては、受講前後で子どもたちのタイムが1秒以上縮むこともあります!
走り方教室のレッスン時間は、1回あたり45分から60分。
レッスン時間の間、ずっと走っているわけではなく、指導の時間やストレッチの時間もあるため、小学生の体力でも無理なく楽しめます。
走り方教室の講師はどんな人?
走り方教室の講師は、プロのスポーツ指導者で、国家資格や民間資格を持った人が多いです。体育大学卒業をした人、短距離経験者が多く、現役のスポーツ選手が指導にあたることもあるようです。
複数の走り方教室を見てみると、女性よりも男性の指導者が多い傾向にありました。
走り方教室のメリット
走り方教室に参加するメリットを解説します。
走り方教室のメリット|運動会で活躍できる
走り方教室に参加するメリットは、運動会で活躍できることです。
走り方教室に参加して、50メートル走のタイムが縮めば、体育の授業でも活躍できるでしょう。もちろん運動会でも活躍できる可能性が大いに期待できます。
50メートル走のタイムが縮めば、リレーの選手に選ばれるのも夢ではないかもしれません。
走り方教室のメリット|正しいフォームが身につく
走り方教室に参加するメリットは、正しいフォームが身につくことです。
歩く、走るは成長と共にできるようになっていきます。保護者から手取り足取り教わるわけではないため、走り方が自己流になってしまうことも少なくはありません。
無駄な動きが多く、推進力が得られていないと、速く走ることはできません。走り方教室では、正しいフォームが身につくので、教室に参加した後も習ったフォームで走り続けることで、効率のよい走り方が習得できるでしょう。
走り方教室のメリット|仲間と練習ができる
走り方教室に参加するメリットは、仲間と練習ができることです。
運動会前に保護者と子どもが特訓することもありますよね。そのときは子どもひとりで、保護者のアドバイスに従いながら練習するかと思いますが、走り方教室であれば他にも生徒がいます。
年の近い子と一緒に練習することで、励みになります。
ひとりで走るよりも、自分より少し速い子と走った方がタイムが縮む傾向があります。これは、ライバルを追い越そうという気持ちが働くからです。
走り方教室でライバルを見つけて、その子のように頑張ろう! あの子みたいになりたい! と子どもが思うことで、よりタイムが縮む可能性があります。
お友だちもできるかもしれませんね。特に継続型の走り方教室であれば、他の生徒と仲良くなれる可能性が高いです。
走り方教室のメリット|怪我しにくい体づくりに役立つ
走り方教室に参加することで、怪我しにくい体づくりに役立ちます。
走るのは徒競走だけではありません。サッカーや野球、バスケットボールなど球技でも走ることがありますが、このときにも正しいフォームで走れば怪我をしにくいのです。
子どもの頃に身につけた動きは、おとなになってからも忘れずに染みつくとされているため、おとなになってからも怪我しにくい動きができるでしょう。
走り方教室の効果は?
走り方教室に参加することで、効果は大いに期待できます。すでに記載したように、スクールによっては平均1秒以上タイムが縮むこともあるそうです。
すぐにタイムが縮むなどの効果が得られなくても、走り方教室で教えてもらったフォームを意識しながら走ることで、少しずつ無駄な動きが減り、走るための推進力を得られるようになります。
地面を蹴る力が強くなる、腕を後ろに振る力が強くなることで、走るスピードはアップするでしょう。
十分に効果は期待できるので、運動会の徒競走で活躍したい子、50メートル走のタイムが伸びない子、走り方が自己流な子、リレーの選手になりたい子は、走り方教室に参加してみませんか。
速く走るコツとおうちでできる練習方法
ここまで、走り方教室について解説しましたが、なかなか近所にスクールがないこともありますよね。ここではおうちでできる走り方の練習について解説します。
速く走るコツ|靴
まず、現在履いている靴のサイズが合っているかを確認しましょう。
そのうち成長するからと大きめのサイズになっていませんか。スニーカーの中で足が動いてしまうと、うまく走れません。サイズが合っているかチェックしましょう。
もしも靴のサイズが大きい場合は、インソールを使うことをおすすめします。
また、靴紐やマジックテープ(ベリベリ)は、しっかりと足の甲に合うように締めましょう。緩んでいると走っている間にずれてきてしまい走りにくくなります。
脱ぎ履きしやすいように、履き口を緩めている子もいるかと思いますが、走る際は毎回足の甲に合わせて調整することをおすすめします。
速く走るコツ|腕を振る
速く走るコツは、腕をよく振ることです。こちらも自己流ではタイム短縮は期待できません。腕は90度に曲げて、後ろに勢いよく引くことで推進力を生むことができます。
腕を横に振ってしまうと、体が左右にぶれるため、無駄な動きが生じてタイムが縮みません。腕は後ろに振ることを意識しましょう。後ろに腕を引けば、自然と腕は前に出ます。
速く走るコツ|手は握りすぎない
速く走るコツは、手を握りすぎないことです。
ついつい体に力が入ってギュッと握りこぶしを作ってしまうことがあります。これだと、無駄な力ができてスムーズには走れないので、手は軽く広げるか、自然に指を丸めるくらいがおすすめです。
速く走るコツ|姿勢をよくする
速く走るコツは、姿勢をよくすることです。
子どものアゴが前に出ていないか、背中が丸まっていないかチェックしましょう。
地面を蹴って跳ね返る力を得るためには、体がまっすぐになっているほうがよく、跳ね返る力を得ることができれば走るスピードも速くなります。
まずは子どもに姿勢よく立たせましょう。そして、その場で片方ずつ片足ジャンプをさせてください。姿勢よく腕を後ろに引っ張りながら、走るイメージをさせましょう。
実際に子どもが走っている様子をスマホで撮影してください。子どもと一緒に無駄な動きがないか、姿勢はいいか、足は上がっているかチェックしましょう。
まとめ
走り方教室はその名からもわかるように、子どもに走り方を教えてくれるスクールです。
5歳から12歳を対象にレッスンをする走り方教室がほとんど。
ただ子どもを走らせるのではなく、正しいフォームを教えてくれます。腕の振り方、足の上げ方、姿勢が学べるので、一度習うことでフォーム改善にもなるでしょう。
参加前後でタイムが1秒以上縮むこともあるそうです。
50メートル走のタイムを縮めたい子、リレーの選手になりたい子、運動会で活躍したい子はぜひ参加してみませんか。
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