これからインストラクターになりたい方は、給料の相場はどれくらいなのだろう…とお金の面が気になりませんか。相場が知りたい方も多いでしょう。
そこで今回は、正社員インストラクターとフリーランス(個人事業主)インストラクターの給料相場を解説します。
正社員とフリーランスで迷っている方向けに、それぞれのメリット・デメリットもまとめたので、ぜひ参考にしてください。
目次
インストラクターの給料相場
インストラクターの給料の相場を、正社員とフリーランス(個人事業主)に分けて解説します。
正社員インストラクターの給料相場
正社員インストラクターの給料の相場は、indeedのデータによると、正社員インストラクターの1ヶ月あたり247,545円です。(※10月28日時点)
これはindeedに匿名で提供された給与額および過去36か月にindeedに掲載された求人から収集された給与額(合計16,207件)にもとづいて計算されています。
なお、インストラクターの平均勤続年数は4年から6年とされています。正社員インストラクターとしての1ヶ月あたりの給料は、平均的と言ってよいでしょう。
フリーランスインストラクターの給料相場
フリーランス(個人事業主)のインストラクターの給料相場は、レッスンごとに設定されています。
フリーランス(個人事業主)は、正社員と異なり雇用契約はしていません。業務委託契約を結び、レッスンごとに決められた単価を報酬(給与ではありません)として得ます。
スクールやレッスン内容によって異なりますが、一般的には1レッスン(60分から90分)で3,000円から6,000円です。
正社員インストラクターの月収をレッスン単価として換算した場合、フリーランス(個人事業主)のインストラクターのほうがレッスン単価は高いことが多いです。
フリーランス(個人事業主)は、正社員やアルバイトよりも質が高いものを求められ、さらに、フリーランスのほうが高いスキルを保有している人が多いことが背景にあります。
正社員インストラクターのメリット・デメリット
正社員インストラクターとフリーランス(個人事業主)インストラクターの給料の違いは、お分かりいただけたかと思います。
正社員とフリーランス(個人事業主)では、どちらがよいのでしょうか。ここではまず正社員インストラクターのメリット・デメリットをご紹介します。
正社員インストラクターのメリット
正社員インストラクターのメリットは次のとおりです。
- 幅広い業務に取り組める
- スキルに見合った仕事ができる
- 研修制度が充実している
- 福利厚生が充実している
- 収入が安定している
くわしく見てみましょう。
【幅広い業務に取り組める】
正社員インストラクターの場合は、業務の幅がフリーランスのそれよりも広いことがほとんどです。指導業務だけでなく、教室管理や運営の仕事をすることもあるでしょう。さまざまな仕事に携われることが、正社員インストラクターのメリットです。
【スキルに見合った仕事ができる】
正社員インストラクターは未経験もいます。インストラクターの経験や知識に合わせて、それに見合った仕事を割り振ってもらえるのが、正社員のメリットです。
【研修制度が充実している】
正社員インストラクターは、研修を受けてから実務をすることがほとんどです、未経験でも働けるようサポートもあります。
【福利厚生が充実している】
正社員インストラクターは、福利厚生が充実しています。雇用保険や健康保険の費用を企業側が一部または全額負担します。その他、住宅手当や資格取得補助などを設けている企業もあるのです。
【収入が安定している】
正社員インストラクターは、固定給で働くことがほとんどのため、収入が安定しています。これは正社員インストラクターの最大のメリットと言ってよいでしょう。
正社員インストラクターのデメリット
正社員インストラクターのデメリットは次のとおりです。
- 責任が大きい
- 指導以外の業務の負担が大きい
- 収入が上がりにくい
【責任が大きい】
アルバイトやフリーランス(個人事業主)のインストラクターと比べて、正社員は責任のある地位になることがあります。これがプレッシャーに感じることがデメリットです。
【指導以外の業務の負担が大きい】
正社員であれば、幅広い業務に関われることがメリットですが、インストラクター業以外の仕事(教室管理、運営、シフト管理、売上管理、集客など)の割合が多くなることがデメリットです。
【収入が上がりにくい】
正社員インストラクターは、収入は安定していますが、フリーランス(個人事業主)のようにレッスンをした分だけ収入が増えるということはあまりありません。
フリーランスインストラクターのメリット・デメリット
フリーランス(個人事業主)のメリット・デメリットも見てみましょう。
フリーランス(個人事業主)のメリット
フリーランス(個人事業主)のメリットは、次のとおりです。
- 自分のペースで働ける
- 複数のスクールで働ける
- 収入大幅アップが期待できる
- 定年制度がない
- インストラクター業に専念できる
- 責任が少ない
くわしく解説します。
【自分のペースで働ける】
正社員インストラクターの場合は、1日あたりの仕事の時間が固定されていることが多く、長時間労働になることも少なくはありません。フリーランスインストラクターであれば、自分が希望する時間帯で働くことができます。アルバイトに近い感覚でスケジュールを立てることができるため、自分のペースで働きやすく、プライベートな時間も大切にできます。
【複数のスクールで働ける】
正社員インストラクターは、採用された企業のスクールのみで指導をしますが、フリーランスであれば、複数のスクールでレッスンをすることも可能です。(ただし、スクールとの契約内容によります)「月曜日はAスクール、火曜日はBスクール」のように掛け持ちをすることもできるのです。
【収入大幅アップが期待できる】
正社員インストラクターの場合は、収入は固定されていて安定しています。レッスン数が増えても、給料に直接反映されることはほぼありません。
フリーランスインストラクターであれば、仕事をした分だけ報酬がもらえます。1日1レッスンだったものが2レッスンになれば、収入は2倍にアップするのです。
正社員は労働基準法上の労働者に該当し、少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を取る必要がありますが、フリーランスは正社員のように雇用契約は締結せず、業務委託として働くため、原則として労働基準法が適用されません。(労働基準法が適用されることもあります)
そのため、正社員よりも多くの時間を働くことも可能です。1レッスンあたりの単価が高いフリーランスが正社員並みの時間だけ労働をすることで、大幅な収入アップも期待できます。
【定年制度がない】
正社員の場合は、定年制度があることがほとんどですが、フリーランスの場合は、定年制度がありません。そのため、長く働けることもメリットです。
【インストラクター業に専念できる】
正社員インストラクターの場合は、指導以外の業務もありますが、フリーランスの場合は、レッスンのみのことが多く、得意なことに集中できることもメリットです。
【責任が少ない】
フリーランスインストラクターは、正社員と比較して責任が少ないことも特徴です。正社員の場合は、勤続年数が長くなるごとにキャリアを積み、責任のあるポジションに就きますが、フリーランスの場合は、「教室管理者」のような責任のある地位に就くことはほぼなく、プレッシャーを感じずに仕事ができます。
フリーランスインストラクターのデメリット
フリーランスインストラクターのデメリットを解説します。
- 収入が不安定
- 怪我の補償がない
- 確定申告をする必要がある
- 社会的信用を得るのが難しい
- 契約終了のリスクがある
くわしく見てみましょう。
【収入が不安定】
フリーランスインストラクターの最大のデメリットは、収入の不安定さと言えます。働けば働くだけ収入を得ることができるフリーランスは、正社員よりも多く収入を得ることもあります。しかし、案件の依頼がなければ報酬は得られません。収入が多いときと少ないときの差が激しいことがデメリットです。
令和2年5月内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」では、フリーランスとして働く上での障壁として「収入が少ない・安定しない」と回答した人が59.0%でした。
参考:令和2年5月内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」
多くの人が不安定さを感じていることがわかります。
【怪我の補償がない】
フリーランスインストラクターが業務時に怪我をしても、その補償はありません。インストラクターは体を使う仕事のため、怪我のリスクが高いです。このこともデメリットと言えます。
【確定申告をする必要がある】
フリーランスインストラクターを本業とする場合は、確定申告が必要です(年間の所得が20万円以上で確定申告をします)。この作業が負担に感じるインストラクターも多いです。
【社会的信用を得るのが難しい】
フリーランスは、社会的信用が得られにくく、ローンの審査で落ちてしまうこともあり得ます。
【契約終了のリスクがある】
フリーランスインストラクターの場合、突然契約終了となることもあり得ます。人件費を削減する場合、正社員よりもフリーランスのインストラクターを減らすことが多いのが実状です。
まとめ
インストラクターの給料を正社員とフリーランス(個人事業主)に分けて解説しました。
正社員インストラクターの月収は247,545円です。
フリーランスは、1レッスンあたり3,000円から6,000円ほどで、働いた分だけ報酬を得ることができます。
フリーランスのほうが、働いた分だけ収入が増えるため、給料(報酬)がよいこともありますが、不安定さがデメリットです。
正社員とフリーランスそれぞれのメリット・デメリットを把握した上で、形態を選ぶことをおすすめします。
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