自分はダンスが大好きだから、ダンスインストラクターのアルバイトをしたい! そんな高校生もいますよね。
高校生でダンスインストラクターの仕事はできるのでしょうか。
今回は、高校生でもダンスインストラクターになれるのか解説します。
ダンス部の後輩に指導をするコツも記載したので、ダンスを楽しむ高校生はぜひ参考にしてください。
目次
高校生でもダンスのインストラクターになれる?
高校生でダンスのインストラクターになることはできるのでしょうか。
結論から書くと、高校生でダンスのインストラクターになれることは非常に難しいです。そもそもダンスインストラクターの求人募集をしていても、「高校生不可」としている案件がほとんどで、なかなかインストラクターにはなれません。
その理由は次のとおりです。
- スキルが未熟だから
- 年齢的にインストラクターになるには若すぎるから
- テストや学校行事で休む可能性があるから
【スキルが未熟だから】
高校生でも、とても上手でプロレベルのダンススキルを持つ子もいます。しかし、一般的には高校生はダンススキルは未熟です。上手な子もいても、その割合は少ないため、高校生インストラクターを募集していないのです。
【年齢的にインストラクターになるには若すぎるから】
年齢の問題もあります。ダンススクールでインストラクターをする場合は、おとなの生徒も扱う可能性があります。高校生のダンスインストラクターだと教えにくさがあるのです。
子どもクラスを担当していたとしても、「このスクールは高校生でも指導ができるのか、レッスンレベルが低そうだ」と判断されかねないため、高校生インストラクターはほぼ募集されていません。
【テストが学校行事で休む可能性があるから】
高校生は、定期テストや体育祭・文化祭・修学旅行などの学校行事があり、原則としてアルバイトよりも学業が優先です。インストラクターとして働いても、急に高校生が仕事を休む可能性があります。
ダンスの指導は、生徒個々のレベルを把握する必要があり、さらに指導の一貫性も重要なので、頻繁にインストラクターが替わることは好ましくはありません。急に高校生インストラクターが休むと、スクール側が代講を探す負担もあります。このような負担から高校生のダンスインストラクターは募集しないことが一般的です。
高校生のダンスインストラクターの仕事内容は?
高校生のダンスインストラクターは、ほぼいないことがわかりました。
しかし、場合によっては自分が通うスクールで、アルバイトとしてインストラクターをすることもまれにあります。
この場合は、生徒として通いながらも、キッズクラスのお手本として働くことです。「スクールの先輩」という立ち位置で働くことになるでしょう。
おとなクラス、自分と同年代のクラスを担当することはまずありません。
また、ひとりでクラスを受け持つことも少なく、サポート業務に回ることが多いです。主担任のダンスインストラクターが別にいて、高校生は副担任として指導をすることはあり得ます。
主担任のダンスインストラクターと副担任の高校生ダンスインストラクターがふたり体制でスタジオにいて、一緒にレッスン指導をすることは、あるかと思います。
ただし、繰り返しになりますが、高校生でダンスインストラクターになれることは、現実的ではないので、このことを理解しておいてください。
高校生でダンスインストラクターになる方法
さて、高校生ではダンスのインストラクターになることは難しいと記載しました。しかし、どうしてもインストラクターになりたい! という高校生もいますよね。
高校生でもダンスのインストラクターになる方法は、1つだけあります。それはボランティアです。
ボランティアとして高校生が施設などにインストラクターとして訪問することは可能です。
また、高校生でもボランティア団体を設立することもできます。
ボランティア団体設立は、高校生には難易度が高いように感じるでしょう。NPO法人格を取得する手続きはやや複雑ですが、任意団体であれば特に手続きは必要ありません。
任意団体とは、株式会社・一般社団法人・NPO法人といった法人ではない団体のことです。法務局や税務署、市役所などに手続きをする必要はなく、かんたんに設立できますが、ダンスのボランティア団体を運営する上での規約は必ず作りましょう。
規約がないままボランティア活動を開始すると、トラブルが生じることがあります。ダンス部の友だちなど仲間と一緒にボランティア団体を設立したい場合は、相談し合って規約を決めましょう。
ホームページや掲示板を作って、仲間を募ることでボランティアとしてダンスのインストラクターをすることができます。
ボランティアでは、ダンスインストラクターとして収入を得ることはできませんが、いつかプロのダンスインストラクターになりたい方は、高校生のときからボランティア活動するのもよいでしょう。
ダンス部の後輩への指導方法
高校生が生徒を集めてインストラクターをすることは難しいですが、ダンス部の後輩に先輩として指導をすることは多々あります。ここでは、ダンス部の後輩に指導をするときのポイントをまとめます。
ポイントは次のとおりです。
- 方向性や目的を決める
- 思い込みをしない
- 威圧的な態度にならない
- 指導に一貫性を持つ
- 答えがわかるようにする
- 人格否定をしない
ダンス部の後輩への指導のコツ|方向性や目的を決める
ダンス部の後輩への指導のコツ1つめは、指導の方向性や目的を決めることです。
たとえば、「後輩たちの基礎力アップさせる」、「後輩たちのやる気やモチベーションを上げる」、「後輩たちの表現力を上げる」、「ダンス大会で入賞する」など、明確な目標を持って指導をしましょう。
方向性や目的が定まっていないと、指導がブレやすく、ダンス部の後輩がついてきてくれないこともあります。
「先輩の言っている意味がよくわからない」と思われることもあるため、まず方向性や目的を決めましょう。
ダンス部の後輩への指導のコツ|思い込みをしない
ダンス部の後輩への指導のコツ2つめは、思い込みをしないことです。
「この後輩はダンスが下手だから、自宅でも練習をしていないはずだ」と感じることもあるでしょう。しかし、見えないところで努力をしているかもしれません。
勝手に思い込みをして指導をすることはおすすめしません。
また、「このくらいわかっているだろう」と思い込んで指導をすると、後輩が「実はわかりません」と言いにくくなります。
思い込みは捨てて、1つ1つ確認しながら指導をしましょう。
ダンス部の後輩への指導のコツ|威圧的な態度にならない
ダンス部の後輩への指導のコツ3つめは、威圧的な態度にならないことです。
学年が上だと、威圧的な態度になってしまうこともあり得ます。後輩の立場になって、この態度はどうなのか、この言葉遣いは適切か考えましょう。
「これがうちのダンス部の伝統だから」、「コーチや顧問もこんな態度だから」と思うこともあるかもしれません。
ダンス部の伝統を守ることは大切ですが、態度や口調はダンスの一部ではありません。ダンスに関する伝統のみを後輩に継承していきましょう。
またダンス部の先輩は、コーチや顧問ではありません。もしも威圧的な態度を指導者が取っている場合でも、先輩の立場では取るべきではありません。
先輩や指導者の態度が不適切に感じられる場合は、学校側に相談しましょう。
ダンス部の後輩への指導のコツ|指導に一貫性を持つ
ダンス部の後輩への指導のコツ4つめは、指導に一貫性を持つことです。
「ダブルバインド」という言葉があります。こちらは、矛盾する指示やアドバイスを受けた人が、その矛盾を指摘できずに困るような状態です。
たとえば、後輩に「部活の時間になったら、リノリウムを敷いてバーの除菌をしてスタジオの準備をしてね」と指導をしたとしましょう。別の日に、スタジオ準備している後輩を見て「そんなこといいから、早くストレッチを始めて!」と言ってしまうと、後輩は「前に指示されたことをやっていただけなのに…」と思うこともあるのです。
前回指導をした内容と矛盾をしていないか、注意をしましょう。
ダンス部の後輩への指導のコツ|答えがわかるようにする
ダンス部の後輩への指導のコツ5つめは、答えが分かるように指導をすることです。
後輩に考えてもらい、自分で答えを出してもらいたいという気持ちもあるでしょう。これは悪いことではありません。
しばらく様子を見て、後輩が答えを出せずに困っている場合は、ヒントを与えるなど、答えに導きましょう。必要に応じて、答えを教えることも重要です。
ダンス部の後輩への指導のコツ|人格否定をしない
ダンス部の後輩への指導のコツ6つめは、人格を否定しないことです。
ほとんどの方は問題ないと思いますが、「あなたは適当な性格だから、ダンスも詰めが甘いのだ」というような人格を否定する発言はやめましょう。
もしかすると、かつて自分も先輩に言われたことがあるかもしれませんが、人にされて嫌な指導は後輩にもしないようにしましょう。
まとめ
高校生のダンスインストラクターについて解説しました。
高校生でダンスインストラクターになれる可能性は低く、アルバイトの仕事もなかなか見つからないでしょう。
その理由は次の3つです。
- スキルが未熟だから
- 年齢的にインストラクターになるには若すぎるから
- テストや学校行事で休む可能性があるから
どうしてもダンスを指導したい方は、ボランティアがおすすめです。
ダンス部の後輩に指導をするときは次のポイントを押さえてください。
- 方向性や目的を決める
- 思い込みをしない
- 威圧的な態度にならない
- 指導に一貫性を持つ
- 答えがわかるようにする
- 人格否定をしない
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