多くの仕事には資格が求められますが、バレエはどうなのでしょうか。
バレエのインストラクターになりたいものの、資格は取得したほうがいいのか…と悩んでいる方もいますよね。
そこで今回は、バレエのインストラクターになるために資格は必要なのか解説します。
バレエインストラクターに求められるスキルも紹介しました。
これからバレエのインストラクターとして仕事をしたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
バレエのインストラクターに資格は必要なの?
バレエのインストラクターに資格は必要なのか解説します。
結論から書くと、バレエのインストラクターに資格は必須ではありません。
資格が重視される仕事はたくさんあります。
資格がないと業務ができないことや、仕事に制限があることもありますよね。
身近な例を挙げると、自動車運転免許です。運転免許は資格の1つ。
こちらを取得していないと、自動車の運転はできません。
いくらドライビングスキルがあったとしても、資格がなければ法律では運転を許可されないのです。
これは医師免許や弁護士免許も同様で、医師国家試験、司法試験に合格しないと医師や弁護士として仕事をすることはできません。
しかし、バレエのインストラクターの場合は、医師や弁護士のように資格がなくても仕事ができます。
バレエに関する資格がなくても、バレエスクール・ダンススクールからインストラクターとして採用される可能性は十分にあるのです。
ただし、バレエインストラクターになるのにバレエに関する資格は必要ないと記載しましたが、資格があれば採用されやすくなることはあります。
また、バレエに関する資格は保有していなくても、ヨガやピラティスの資格を保有しているバレエインストラクターも多くいるので、資格は取得していると安心と言ってよいでしょう。
バレエのインストラクターに資格がいらない理由とは
バレエのインストラクターになるためには資格は不要と記載しました。
その理由は、先述したように、医師や弁護士のように国家資格が必要ではないからです。
バレエのインストラクターに資格が必要ないとする理由は、他にもあるので解説します。
- 資格よりもダンサーとしての実績を重視するから
- 資格よりも指導者としての実力を重視するから
- バレエに関する資格が少ないから
資格よりもダンサーとしての実績を重視するから
バレエのインストラクターになるのに資格があまり重視されない理由1つめは、ダンサーとしての実績を重視するからです。
バレエのインストラクターの場合、ダンサーとしての実績も重視されることがあります。たとえば「〇〇バレエ団出身」、「〇〇コンクール入賞」、「〇〇バレエ学校卒業」などです。
「よいバレエダンサー=よいバレエインストラクター」とは限りません。
しかし、バレエを習うことを希望する人の多くは、インストラクターのダンサーとしての経歴を重視します。
「元有名ダンサーから習いたい」と思う生徒は多いのです。
バレエは業界として資格よりも、実績・実力を重視するため、資格がなくてもインストラクターになることができます。
資格よりも指導者としての実力を重視するから
バレエのインストラクターになるのに資格があまり重視されない理由2つめは、指導者としての実力を重視するからです。
レッスン希望者は、インストラクターがどんな資格を保有しているかよりも、指導者としての実力・実績を重視しています。
指導者としての実力とは、「インストラクターの口コミがよいか、評判がよいか」、「生徒をコンクールに入賞させているか」、「生徒をバレエ留学させているか」などです。
特に自分の子どもを将来プロのバレエダンサーにさせたい、と考えている保護者の場合は、資格を保有しているかどうかはあまり気にせず、先述したような実績・実力を重要視します。
資格は取得しているとメリットももちろんありますが、資格があるからと言って必ずしも生徒がたくさん獲得できるとは限らないのです。
バレエに関する資格が少ないから
バレエのインストラクターになるのに資格があまり重視されない理由3つめは、バレエに関する資格が少ないからです。
バレエに関する資格はもちろんあります。
しかし、どれも国家資格ではなく民間資格で、種類も少ないのが現状です。
「バレエインストラクターになるならこの資格!」というようなものは、今のところないため、インストラクターを採用する企業側もあまり資格を重視していません。
有名な資格もないことから、生徒も講師を資格で選ばない傾向にあります。
バレエ講師におすすめの資格
バレエのインストラクターになるために必要な資格はないということを説明しましたが、国内にはバレエのインストラクターになるうえで活用できる資格がいくつか存在します。
そこで、バレエを指導する上でおすすめの資格をご紹介します。
資格の取得を考えている方は参考にしてみてください!
また、詳しくはこちらの記事で紹介していますので、資格についてもっと知りたい方はこちらを読んでみてください!
日本バレエ協会正会員
おすすめの資格1つ目は「日本バレエ協会正会員」です。
こちらは、資格というよりは、会員になる事で、バレエに関する様々な知識を身につける事ができます。
入会金は3,000円、年会費は18,000円です。
バレエに関する知識を身につける事ができるだけでなく、イベントへ参加する事ができるのも魅力的です。
バレエオフィシャル検定
おすすめの資格2つ目は「バレエオフィシャル検定」です。
こちらの検定には、バレエ技能検定と、バレエ指導検定の2つがあります。
どちらも級とグレードが存在し、初級者〜上級者の方まで幅広い方が受験する事ができます。
上達のためにどのような練習をしたらいいかを学ぶためにおすすめな資格です。
日本バレエ教育者協会認定資格
おすすめの資格3つ目は「日本バレエ教育者協会認定資格」です。
こちらも、日本バレエ教育者協会認定教師と、バレエ教育指導士の、2つのコースがあります。
学習を修了した人は、日本バレエ教育者協会認定講師として登録資格が与えられます。
履歴書にも書けるため、仕事も見つかりやすくなるでしょう。
バレエ安全指導資格
おすすめの資格3つ目は「バレエ安全指導資格」です。
こちらの資格では、専門家による根拠に基づいた心と身体に関する知識を習得することができます。
栄養学、解剖学をはじめとする11種類もの学業分野からバレエに関することを学ぶ事ができます。
安全、健康にバレエを楽しむ為にも、取得したい資格です
バレエのインストラクターになるために必要なスキル
バレエに関する資格がなくてもインストラクターになることができると記載しましたが、だからといって誰でもインストラクターとして仕事ができるわけではありません。
ここでは、バレエのインストラクターになるために必要なスキル(資格以外)を紹介します。
必要なスキルは次のとおりです。
- バレエに関する深い知識
- 豊富なバレエ経験
- 指導技術
- 理解力・想像力
- コミュニケーション能力
バレエに関する深い知識
バレエのインストラクターに求められるスキル1つめは、バレエに関する深い知識です。
バレエのレッスンでは、パの説明をすることが多いです。
そのときにパの由来を生徒に話すこともあります。
たとえば、バレエのパッセは「通過する」という意味で、軸足のくるぶしからふくらはぎを通過して膝につけてる動き。用語の意味や語源を解説することや、バレエの歴史を説明することもあるでしょう。
また、バレエには複数のメソッドがありますが、他のメソッドとの違いを解説することもあります。
豊富なバレエ経験
バレエのインストラクターに求められるスキル2つめは、豊富なバレエ経験です。
知識だけではバレエのインストラクターにはなれません。
豊富なバレエ経験も必要です。個人差もありますが、ほとんどのバレエインストラクターはバレエ歴10年以上と言ってよいでしょう。
バレエ経験はバレエのインストラクターには必須で、豊富なバレエ経験なくしてインストラクターになることはできません。
その理由は、バレエのインストラクターはお手本を見せるからです。
センターレッスンでは、「トンベパドブレ、ピルエット、ステニュー、トンベパドブレ、グリッサード、グランジュッテ」のように、振り付けを考えたら、インストラクターがまずお手本を見せることがあるのです。
口頭で説明をすれば理解できる生徒もいますが、まずはインストラクターがお手本を見せることも多いのです。
バレエ経験がない、バレエ経験が浅いとお手本を提示することができないため、豊富なバレエ経験が求められます。
またバレエ経験が浅いと、生徒にバレエスキルを越されてしまうこともあるため、豊富なバレエ経験は最低条件と言えます。
指導技術
バレエのインストラクターに求められるスキル3つめは、指導技術です。
豊富な指導経験やダンサー経験があっても、指導技術が低ければ「このバレエインストラクターは教えるのが下手だな…」と思われ、他のインストラクターのクラスに移動をされることがあるのです。
指導技術が低いことで評判が悪くなり、生徒がどんどん減ることも考えられます。生徒が減れば、クラス存続ができなくなることも…。
バレエのインストラクターになるためには、指導技術は必須です。
理解力・想像力
バレエのインストラクターに求められるスキル4つめは、理解力・想像力です。
幼少期からずっとバレエを習ってきたバレエ経験が豊富なインストラクターは、できることが当たり前となっていることもあるかと思います。
初めてバレエを習ったときは未就学児で、初心者時代にどんな風に先生から教わったか記憶がないバレエインストラクターもいるでしょう。
未経験の生徒の指導をする場合、「どうしてこんな簡単なこともできないのだろう…」と感じることもあるかもしれませんが、なぜ生徒ができないのか、理解することが必要です。
想像力を働かせて、生徒ができない原因を探る必要もあります。
このことから、バレエのインストラクターは理解力・想像力が必要と言えるのです。
コミュニケーション能力
バレエのインストラクターに求められるスキル5つめは、コミュニケーション能力です。
バレエのコツを生徒に説明しても、うまく伝わらないこともあるでしょう。
誤解されてしまうこともあり得ます。
このようなときは、言い方を変える、表現を変える、指導方法を変えるなどをして、生徒に変わりやすいように伝える必要があるのです。
生徒が困っている様子であれば、「わからないことはありますか?」と声をかけることも求められます。
そのため、バレエのインストラクターにはコミュニケーション能力が求められます。
なお、コミュニケーション能力はバレエに限らず、インストラクター全体に求められる能力と言えます。
バレエの資格を持つメリット
講師として多くの生徒を持つためには、教養やマナーなどの人間性、そして指導力が欠かせません。
また、バレエは特別な身体の使い方をすることから、解剖学による身体の使い方など知っておくとレッスンに生かせるものがあります。
講師として教えるときにレッスンや生活面でどんなものがバレリーナとして必要なのか見ていきましょう!
解剖学
解剖学とは人間や動物の正常な形態と構造を研究する分野です。
ここでなぜ解剖学が必要なの?と思いますよね。
バレエはダンスやスポーツの基礎になると言われていますが、身体の使い方がとても難しく、間違った体の使い方からケガにつながることがよくあります。
そこで講師が解剖学を学ぶことで練習中からケガをしないような身体の使い方やケガをしてしまった後の対処法なども教えることができます。
心理学
心理学って全く別分野じゃないの?と思われる方もいますよね。
しかし子どもが習い事をしていくうえでかなりの影響があるんです。
まずは子どもたちがレッスンに行きたくなるような声掛けや一人ひとりに合わせた指導方法などが必要です。
例えば、大人と同じようにレッスンしても子どもたちは分かりません。
そこで動きを動物や色に例えてみたり、韻や歌などを使って伝えると子どもの吸収スピードは加速します。
また達成可能な目標を設定し、講師が肯定的なフィードバックを行うことによって子どもたちはバレエのスキルだけでなく、創造力や表現力、モチベーションや自信などを学ぶことができます。
子どもの気持ちに寄り添ったレッスンを行うためには心理学を学ぶと良いですね。
栄養学
バレエは細くしなやかな身体が求められます。
しかしバレエを頑張りたいという気持ちから過度な減量や、それによる体力減少に悩む保護者やお子さんも少なくないと思います。
そこで栄養学を学んでいれば子どもや保護者に必要な食材や食べ方を伝えることができ、健康でしなやかな身体のバレリーナへと育てることが出来ます。
解剖学・心理学・栄養学は数少ないバレエ指導者資格のなかでも必ず講座として入っています。
いまはオンラインで受けられるものも多いので現指導者の方やこれから指導者になりたいという方にも学んでおいて損はないのではないでしょうか。
バレエのインストラクターになる方法
ここまではバレエのインストラクターに必要なスキルや知識について解説してきました。
それでは、実際にバレエのインストラクターとしてお仕事をするにはどのような方法があるのでしょうか?5つの方法をご紹介します!
バレエスクールで講師になる
方法1つ目は、バレエスクールで講師になる事です。
バレエスクールといってもさまざまなものがあります。
趣味としてバレエを教えるスクールもあれば、将来的にプロバレエダンサーを目指すためのスクールも。
バレエ留学を支援しているスクールもあります。
独自の発表会を年1回開催するスクールもあれば、年3回イベントに参加して発表会としているところも。
自分の指導レベルに合うスクールを探しましょう。
フィットネスクラブでバレエクラスを担当する
方法2つ目は、フィットネスクラブでバレエクラスを担当して指導する事です。
求人サイトでの募集もあり、今すぐに働き始めやすいという点が利点です。
この場合は、正社員・フリーランス・アルバイトと、雇用形態を選ぶ事ができます。
雇用形態によりメリット、デメリットは分かれますが、正社員の場合は安定した収入が見込める事、フリー、アルバイトの場合は、時間を有意義に活用できる事が魅力ですね。
しかし、正社員の場合は指導以外の業務をこなす事もあります。また、フリー、アルバイトでは安定した収入を得る事は難しいので注意が必要です。
カルチャーセンターで教室を開校する
方法3つ目は、カルチャーセンターにてバレエ教室を開講する事です。
近くのカルチャーセンターに「バレエ講座を開講したい」と相談をしてみてください。
生徒が一定数集まれば講座を開講する事ができます。
集客はカルチャーセンターがすることが多いので、指導に専念したい方におすすめの方法です。
自分で教室を開講する
方法4つ目は、自分でバレエ教室を開講する事です。
1から教室を開講しなければいけないので、場所の確保、人員の確保、経営等、やるべき事が沢山あると同時に、生徒が集まらない等のリスクもあります。
しかし、成功すれば、高収入が見込める事は魅力的ですね。
バレエの技術、指導の技術共に自信がある方におすすめの方法です。
今、自分が教わっている講師の弟子になる
方法5つ目は、いま自分が教わっている講師の弟子になる事です。
自分で教室を開講するのはハードルが高い、というあなたにおすすめな方法がこちらです。
教室運営の体制がすでに整っている場所で講師を行うことができるため、最初から安定して働くことができるでしょう。
しかし、数多くの生徒の中から講師から評価を得なければ自分の教室の講師に迎えるということは難しいでしょう。
この方法を取ると決めた場合、日頃の相当な努力が必要不可欠になってきます。
まとめ
バレエインストラクターに資格が必要ないとされる理由を解説しました。
バレエに関する国家資格がないため、資格がなくてもバレエのインストラクターとして働くことができます。
その他のバレエインストラクターに資格が求められない理由は、次のとおりです。
- 資格よりもダンサーとしての実績を重視するから
- 資格よりも指導者としての実力を重視するから
- バレエに関する資格が少ないから
バレエのインストラクターに資格は必要ありませんが、スキルは求められます。
バレエインストラクターに必須なスキルは次の5つです。
- バレエに関する深い知識
- 豊富なバレエ経験
- 指導技術
- 理解力・想像力
- コミュニケーション能力
資格は不要と書きましたが、取得するメリットも大きいです。
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