【体験談あり】子どもにバレエを辞めたいと言われたらどうする?

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バレエのレッスンをする子供

バレエを習っているお子さんをお持ちの保護者の皆さんこんにちは!

お子さんから「バレエを辞めたい」と言われたことがありますでしょうか?

バレエは他のスポーツのように頻繁に試合があるわけではなく、日々地道な練習の積み重ねです。

華やかな世界にあこがれて「バレエの世界って素敵!」と思ってはじめても、イメージと違った・・・ということもあるでしょう。

この記事では、「子どもにバレエを辞めたいと言われたらどうする?」を、クラシックバレエ歴30年現役バレエ講師の筆者が解説いたします。

もしも子どもからバレエを辞めたいと言われたら

バレエのポーズで並ぶ二人

今まで楽しそうにバレエに通っていたのに急にどうしたの?と親御さんは心配になりますよね。

ここでは「辞めたい」と言われた時の最初の関わり方についてお話します。

まず理由を聞いてみよう

「レッスンがきついの?」「お友達と何かあった?」など、子どもが辞めたいと思った理由を聞いてみましょう。

あくまで聞き取りです。

子どもの悩みを否定しないように気を付けましょう。

話してくれたら対処法を“一緒に”考えてみましょう。

今までの頑張りを褒めてますか?

バレエのレッスンは地道です。

刺激を求める子どもにとって退屈に感じることもあるでしょう。

今までの頑張りを褒めてあげてください。

具体的に褒めるとより効果的です。

「シャッセの足が重なるようになったね!」「ピルエットの顔がきれいについていたよ!」など、迎えに行ったときに上達したポイントを探してみましょう。

また保護者がバレエについて詳しくなくても、ちゃんと毎レッスン遅刻せず通っていることや「トウシューズがボロボロになるまで頑張ったんだね!」など、小さなことでも構いません。

子どもは、頑張っていることを褒めてほしい、認めてほしい、と常に思っています。

褒めることによって前向きな気持ちに切り替わるかもしれませんよ。

【年齢別】よくある辞めたい理由の対処法は?

バレエの服を着て向き合う子ども

年齢によって特有の悩み辞めたくなるポイントがあります。

よくある悩みとその解決方法を紹介いたします。

バレエ辞めたい|小学校低~中学年の場合

未就学児からバレエを習い始めた場合、初めて大きく環境が変わるのが小学生に進学したときです。

世界が広がり、周りがよく見えるようになり、自分と他人を比較するようになるのもこの頃です。

人間関係の悩みから、辞めたいと思うことが多いようです。

バレエのお友達との相性

低学年の場合、学校での世界がすべて。

習い事でたまに会うお友達はすこし特殊かもしれません。

同じ習い事をする“ライバル”でもありますよね。低学年でも女の子ばかりのバレエ教室では女の世界。

比べられることも多いので、何か嫌な思いをしたのかもしれません。

レッスンの曜日を変えてみる、複数スタジオがあるお教室ならスタジオを変えてみてはいかかでしょうか。

先生との相性

習い事での先生やコーチとの相性はとても大切ですよね。

先生との相性が悪いとレッスン全てが楽しくなくなってしまいます。

先生とどのように相性が悪いのか、子どもに聞いてみましょう。

「厳しいから」「怖いから」という理由だった場合、辞めてしまうのはもったいないかもしれません。

なぜなら、先生はその子に期待をしているから一生懸命になっている可能性があります。

実は筆者の育ったバレエ教室の先生はとにかく厳しくて、小さい頃は大嫌いでした。

それも中学生のころには愛だと気付き、今では厳しく育ててもらったことに感謝しています。

厳しい先生は嫌われがちですが、本当に生徒のことを思って伸ばそうとしてくれています。

習い事はお遊びではなく、ましてやバレエの世界。

ただ優しく教えてくれればいいというわけではないのです。

お友達との相性でもいえることですが、バレエ自体は好きなのに人間関係の問題だった場合、バレエ自体をやめてしまうのはもったいない!

ほかのお教室に移ることも検討してみてはいかがでしょうか?

なかなか上達しないことに気づく年頃

中学年頃になると周りとの差や頑張ってもなかなか上達しないことに気づき始めます。

「週〇回も通っているのに上手にならない」「いい役がもらえなかった」など、今までただ楽しく通っていたのに周りが見えるようになる年頃です。

このことに気づいた頃が伸びるチャンス!

バレエは通うだけでは上達しません。

寝る前にストレッチをする、いい姿勢を心がけるなど日常からバレエに向き合ってみてはいかかでしょうか。

学校のお友達ともっと遊びたい

学校での世界が全てなお年頃。

お友達同士で遊ぶ約束をしているところを見かけたり、誘われたりすることもあるでしょう。

バレエを辞めたくなってしまうくらいお友達と遊びたいのであれば、思い切ってその日はレッスンをお休みしてはいかがでしょうか。

休み癖が・・・と気にする親御さんもいらっしゃるかと思いますが、子どもは意外と自分がするべきことをわかっています。

レッスンをお休みして遊んだことに罪悪感を抱くこともあるかもしれません。

それも貴重な経験です。

お休みして遊んだ場合は、帰宅後など落ち着いたタイミングで話し合ってみましょう。

バレエ辞めたい|小学校高学年の場合

レッスンの内容も難しくなり、トウシューズを履き始める小学校高学年。

この頃が一番難しいお年頃かもしれません。

レッスンの回数、時間が長くなる

1回1時間半のレッスンを週2~3回、コンクールに出るような子は週4~5回レッスンを受ける年齢です。

通常レッスンの後に特別クラスが組まれていて選抜でレッスンがあるお教室もあるでしょう。

これほどバレエ漬けになってしまうと、バレエ自体が楽しいと思っていないと、苦痛に感じることがでしょう。

嫌になってしまうくらいならレッスンの回数を少し減らしてみてもいいと思います。

ただ小学校高学年は、勉強との兼ね合いも中高生ほどはなくバレエに集中できる時期でもあります。

本当にバレエが好きな子は他のことをいろいろ考えずにバレエに夢中になれて、ぐんぐん伸びていきます。

レッスン回数が多くなりレッスン時間が伸び、苦痛に感じる子は、バレエが好きではなくやらされていると感じているのかもしれませんね。

個人個人の差が開いてくる

高学年になると個人個人の差がひらいてきて、トウシューズを履き始めるタイミングや発表会でもらう役にも差が出始めます。

今まで仲の良かった仲間たちも、その差によってクラスが分かれたりソリスト(メインで踊る役)とコールド(脇役)に分かれたりと仲に亀裂が生まれることもあります。

プロを目指したいという子が出てくるのもこの時期です。

これらにより仲間との熱量の差を感じることや自分は向いていないのかもと思うようになることがあります。

自分はプロになるつもりはないから辞める、のではなく、あくまで趣味で続けていくと割り切るのもいいのではないでしょうか。

勉強との両立が難しい

「中学受験を控えているので1年だけお休みします。」

という子が多くいます。

バレエ講師の立場からお話しすると、長期間お休みしまうのはとてももったいないことです。

たった1年でも全くバレエに触れなくなると身体と感覚を戻すのに相当な時間がかかります。

多感な時期なので人間関係が気になって戻りづらいと感じるお子さんもいます。

経験上、一度辞めてしまったお子さんが戻ってくることはほとんどありません。

受験は終わったけれど中学に慣れたら戻ります、部活が始まったのでやっぱり戻りません・・・という流れがほとんどです。

辞めるのではなく長期でもお休みという形をとることのできるお教室が多く、その場合気楽に1年お休みという形はとれますが、レッスン回数を減らす方向で考えてみてはいかがでしょうか。

実際に6年生の1年間だけレッスンを週1回に減らします、というお子さんもいらっしゃいます。

筆者も中学受験経験者ですが、受験の前でもバレエは休むことなく通っていました。

塾との両立は忙しく大変でしたが、勉強の一番の気晴らしはバレエのレッスンでした。

人それぞれですが、レッスン回数を減らして勉強の気晴らしと考えバレエを続ける意味はあると思います。

身体を動かすとリフレッシュできますよ。

関連記事:スポーツで頭がよくなる? 最新脳科学が解き明かした、スポーツと脳の意外な関係 | パラサポWEB

バレエ辞めたい|中学生高校生の場合

勉強に部活と忙しい中学高校生。

時間の使い方など要領の良さが勝負になってきます。

着実に大人への階段を登っている過程。

生理や太りやすいなどホルモンバランスの悩みも増えてきます。

そのため辞めたいと思う理由もやはり・・・

体形の変化が起きる

中学生になると大人の女性の身体へと変化していきます。

生理が始まり、腰回りやおしりが大きくなったり胸が出てきたり、丸みを帯びた身体つきになっていきます。

成長期なので食べる量が増え、それに伴い太ることもあるでしょう。

バレエは体型にシビアなので指摘されることや、レッスンのたびに自分の全身の姿を見るため嫌になるかもしれません。

しかし、この時期の無理なダイエットは禁物です。

いつか落ち着く時がくるので、今はしょうがないと目をつむって、バランスのいい食事を心がけていれば大丈夫。

日本スポーツ栄養協会が中学生304名にアンケートをとったところ、“自分が理想とする体型ではない”と答えた女子児童は全体の92%という結果が出ました。

参考:中学生は自分の体型をどう評価しているのか? 女子の自己評価は低く、約3割が減量を経験 | スポーツ栄養Web

全体の9割の女子生徒が理想と違うと考えている中で、バレエという体型にシビアな習い事をしている子どものほとんどは自分の体型に満足していないのではないでしょうか。

世界が広がりほかのことに興味が移る

中学生になると部活動が始まります。

それによりレッスン時間との兼ね合いが難しくなったり、学校の仲間と学校の延長で行う部活動の方が楽しく感じたりするかもしれません。

実際部活が忙しいという理由でこの時期に辞めてしまう子はかなり多いです。

やはり自宅から近いお教室を選んだ方がいいという理由もここでつながりますね。

参考記事:「バレエ 教室 選び方」

勉強との両立が難しい

中学生以降は定期テストの勉強や受験勉強と、勉強に充てる時間が多く必要になります。

塾との両立も問題になってくるでしょう。

「バレエが上手な子は勉強が出来る」とよく言われます。

実際にバレエ仲間で無遅刻無欠席の皆勤賞に選ばれる子は勉強もよくできていい大学に進学した印象があります。

要は時間の使い方がうまいということです。

バレエに通う道中勉強をしていたり、レッスンが始まる前のすき間時間を使ってストレッチをしながら単語を覚えたり・・・。

自宅からバスや電車でレッスンに通っているお子さんは、テスト期間中だけは親御さんが車で送り迎えをしてあげるのもいいかもしれません。

この時期の時間のやりくり上手は将来につながるでしょう。

参考資料:勉強と習い事は両立させることを当たり前にする | スク玉ブログ | 玉野の学習塾で受験対策

【結論】気持ちを尊重する

バレエのレッスンをする子ども

今まで本気でバレエに取り組んでいた場合、時間も費用もそれなりにかかっていますよね。

簡単に辞めてほしくない!と思ってしまう親御さんがほとんどでしょう。

子どももそれがわかっていて、辞めたいと言い出しにくく感じているかもしれません。

しかし、実際にバレエを習って時間を費やしているのは子ども自身です。

その子どもがバレエとどう向き合っていきたいのか、どんな理由で辞めるという選択をとるのか。

最終的に決断をするのは子ども自身です。

ただ、親御さんも「辞める」以外の選択肢を多く持っていると子どもと話し合いやすいですよね。

あくまで気持ちを尊重するなかでの選択肢を紹介します。

対処法①|目標を設定してみる

発表会やコンクールなど少し先の目標に向かって頑張ってみてはいかがでしょうか。

目標に向かって頑張ることで達成感や満足感を得ることができるので、前向きな気持ちになり、次のステップへと繋がりやすくなりますよ。

コンクールは結果がついてきますが、もしも満足できない結果だったとしてもそこまでの頑張った過程が大切です。

努力したことを褒めることを忘れないようにしましょう。

対処法②|レッスン回数を減らしてみる

受験生や進学など環境の変化があった場合に効果的なのはレッスン回数を減らしてみることです。

レッスン回数を減らして長く続けていけそうなのであれば、そのペースがその子には合っているのかもしれません。

対処法③|潔く一回辞めてみる

理由がしっかりあり、親御さんも納得できるようであれば一度「辞める」という選択もありなのではないでしょうか。

人生一回の貴重な子ども時代。

子どもの選択に親御さんが無理強いしてはのちのちの関係悪化にもつながりかねません。

筆者には、中学生のころ勉強と部活とバレエの両立に悩みバレエを辞めてしまったけれど、社会人になり趣味が欲しくて大人バレエのクラスに戻ってきたバレエ仲間がいます。

その仲間に話を聞いたところ、「今となっては週1回でも続けていればよかった思うけど、辞めたころは辞めることしか考えられなくてどうしても辞めたかったので、親御さんに理解があって救われた・・・。」と話してくれました。

親御さんは、子ども自身が決断をするまでの選択肢を与えることとサポートをすること、そして最後は子どもがした決断を認めてあげることが大切です。

本人が楽しくないのに続けていても意味がありませんよね。

また、ずっと続けていたことを“辞める”ということは立派な経験です。

中高生において自分自身で辞めるという決断をするという事はかなり覚悟がいることだと思います。

その経験も精神面の成長につながるかもしれませんね。

まとめ

箱の上に置かれるバレエのトゥシューズ

いかがでしたでしょうか。

今回は、「子どもからバレエを辞めたいと言われたらどうすればいい?」を、クラシックバレエ歴30年現役バレエ講師の筆者が解説しました。

いままでバレエを頑張っていた子どもから、バレエを辞めたいと言われたらびっくりしてしまいますよね。

親御さんはいままでかかった時間や費用や子どもの頑張りを考えて、まずはじめに“辞めないでほしい”と思ってしまうのでないでしょうか。

どの年齢でも共通することは、“辞めない”ということが正解なわけではありません。

無理なく楽しく続けられる方法を一緒に探すことができればそれが一番なのです。

時間管理や調整など親御さんのサポートは学生のうちは必要になります。

親子二人三脚で、楽しくバレエを続けていただきたいと思います。

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