インストラクターはどんな仕事なのでしょうか。アンケートなどに職種分類を書くとき悩んだ経験はありませんか。サービス業なのか、教育業なのか悩むこともありますよね。
そこで今回は、インストラクターの職種分類と職種分類コードについて解説します。
これからインストラクターになりたくて、インストラクターの求人を探している方も、職種分類を知っておくと便利です。ぜひ参考にしてください。
目次
インストラクターの職種分類は何?
インストラクターの職種分類について解説します。
まず、厚生労働省の職業情報提供サイトjobtagではインストラクター(フィットネスの場合)は、次のようになっています。
属する産業 | 教育・学習支援業 |
職業分類 | 個人教師 |
職業別名 | スポーツクラブ指導員 |
「教育・学習支援業」には、学校教師や塾講師が含まれるでしょう。個人教師に該当する仕事はインストラクター以外もあります。
個人教師に該当する主な仕事は次のとおりです。
- フィットネスインストラクター
- ダンスインストラクター
- パソコンインストラクター
- ITインストラクター(パソコン講師・プログラミング講師・ロボット教室講師)
- ピアノ教師
- 書道教師
- 生け花講師
- 囲碁講師
上記のように個人教授や学校教育の補修指導に従事する人が、個人教師に該当します。
厚生労働省の「職業分類表」も見てみましょう。一部を抜粋してご紹介します。
参考:厚生労働省「職業分類表」の一部を抜粋
上記の表では、「個人教師」に分類されるのは、次のとおりです。
- 教科学習補修教師
- パーソナルコンピュータ教室教師
- スポーツ個人教師
- 他に分類されない個人教師
このようになっているため、スポーツ系インストラクターだけでなく、情報系インストラクター(パソコン講師・プログラミング講師・OAインストラクター・塾講師)も個人教師に該当します。
インストラクターの職種分類は、どのような指導内容でも「個人教師」と覚えましょう。
職種分類とは
さて、そもそも職種分類(職業)とはなんでしょうか。総務省統計局の「平成27年国勢調査に用いる職業分類」によると、次のようになっています。
職業分類とは仕事を分類すると同時に、人に対してその仕事を通じて適用し、職業別の統計を表示するために用いられるもの
職業別の統計を調べる国勢調査で使用するものとされていますが、「職種分類=仕事の分類」と考えてよいでしょう。ここでの職業は、個人が継続的におこない、なおかつ収入を伴う仕事を指します。
つまり副業は含まれません。
職業分類には3種類あります。
- 日本標準産業分類
- 日本標準職業分類
- 厚生労働省編職業分類
分類によって、差が出るようです。これは求人情報サイトによっても若干の違いがあり、どの分類を用いているかによります。
分類は3種類ありますが、大きな違いはありません。
【日本標準産業分類】
日本標準産業分類によると、インストラクターは大分類「教育、学習支援業」、中分類「その他の教育、学習支援業」、「教養・技能教授業」に分類されます。
【日本標準職業分類】
日本標準職業分類によると、インストラクターは大分類「専門的・技術的職業従事者」、中分類「その他の専門的職業従事者」、「個人教師」に分類されます。
【厚生労働省編職業分類】
厚生労働省編職業分類によると、インストラクターは大分「類専門的・技術的職業」、中分類「個人教師」でさらに細分化されています。
ハローワークでは、厚生労働省編職業分類を採用しています。
個人教師のなかでは次のように分類されます。
- 教科学習補修教師
- パーソナルコンピューター教室教師
- スポーツ個人教師
- 他に分類されない個人教師
以上のように3種類の分類方法がありますが、いずれにしてもインストラクターは「個人教師」です。
職業分類コード(職種分類コード)とは
職業分類コードとは、職業分類ごとに振られた番号のことです。
厚生労働省編職業分類を再掲します。
参考:厚生労働省「職業分類表」の一部を抜粋
厚生労働省編職業分類によると、インストラクターの職業は「244」です。
そこから細分化されて、枝番が決まっています。
- 244-01「教科学習補修教師」
- 244-02「パーソナルコンピューター教室教師」
- 244-03「スポーツ個人教師」
- 244-99「他に分類されない個人教師」
【インストラクター】職種分類を知っておく必要はある?
さて、インストラクターの職業分類が「個人教師」であることはわかりましたが、この職業分類って知っておく必要があるのでしょうか。
結論から言うと、職種分類を知らなくても問題はありません。
ちなみに職種分類コードも暗記する必要はありません。
ただし、職種分類を知っておくことのメリットはあります。主なメリットは2点です。
【メリット1】
職種分類を知っておくことのメリットは、各種アンケートの記入に困らないことです。ネットアンケートや紙ベースのアンケートで、一度は「職業を記入してください」と指示されて、書いた経験がある方も多いでしょう。
具体的な職業ではなく、該当する職種分類にチェックを入れることが多いかと思います。
ざっくりと「会社員」、「学生」、「主婦」、「自営業」、「無職」などと分類されることもありますが、アンケートの統計をくわしく取るために、細かな職業分類がされることもあるのです。このときに「インストラクターはどの職種分類に属するのだろう?」と疑問に思うこともあるでしょう。あらかじめ知っておくと便利です。
アンケート以外でも「就業構造基本調査」や「国勢調査」など公的な調査でも職業を記入することがあり、職種分類を理解しておくと自分の仕事を記入しやすくなります。
【メリット2】
職種分類を知っておくことのメリット2つめは、求人を探すときに見つかりやすいことです。
求人サイトには膨大な求人情報が掲載されていて、インストラクターを募集している企業を探すのは大変です。関係のない求人がヒットしてしまうこともあるでしょう。そこで、事前に分類を選択してフィルターをかけた上で仕事を探すとよいのです。
「個人教師」というカテゴリー内の求人のみを見れば、希望に一致するインストラクター職が見つかるでしょう。
職種分類コードが244と覚えておくことで、膨大な職種分類のカテゴリの中から、インストラクターの職業分類を見つけることができるでしょう。無理に覚える必要はありませんが、頭の片隅に置いておくとよいかもしれません。
職業・職種・業種の違いとは
職業・職種・業種という言葉はよく似ています。ここでは言葉の違いを見てみましょう。
職業とは
職業とは、生活を支える手段としての仕事・職のこと。生活を支えるのに足る特殊な技能や専門のことでもあります。
職とは、その人の担当業務で、業は、義務として一定量こなさなけえばならない仕事のことです。
2か所以上の会社から給与を得ている人もいるでしょう。この場合は、「生活を支える手段」となっている仕事のほう、つまり収入が高い方の仕事を優先して、アンケートなどに記載する場合は、その仕事の職種分類を記載します。
たとえば、メイン業務としてインストラクターをし、副業として別の仕事をしていたとしても、職種分類には「個人教師」と記載します。
職種とは
職種とは、職業の種類のこと。
職種は主に次のように分けられています。
- 事務系
- 営業系
- 販売系
- IT系
- 技術系
- 専門系
インストラクターをどの職種に分類するかは、明確に決まりがあるわけではありません。
上記で言えば、フィットネスインストラクターは「営業系」、「専門系」に該当するでしょう。パソコンインストラクターやプログラミングインストラクターの場合は、「IT系」とすることもあります。
求人サイトによって職種の分類は異なります。
業種とは
業種とは、事業の分野に応じた分類のこと。分け方は求人情報サイトによって異なり、明確な決まりはないため、さまざまな分け方があります。
主な業種は次のようになっています。
- IT・通信
- メディア
- 金融
- 医療
- 商社・流通
- メーカー
- 小売
- 外食
- サービス
- その他
インストラクターの場合は、「サービス」に該当するでしょう。しかし、YouTube上で不特定多数にフィットネスのアドバイスをするインストラクターであれば、「メディア」に該当することもあります。金融セミナーのインストラクターであれば、「サービス」ではなく「金融」にすることもあります。
このように、インストラクターの業種に明確な分類はないので、インストラクターの求人情報を探す場合は、複数のカテゴリーをチェックして探すとよいでしょう。
まとめ
インストラクターの職種分類(職業分類)について解説しました。
インストラクターの職種分類は「個人教師」で、職種分類コードは「244」です。職業分類コードは、さらに細かく枝番で分かれているので、自分が該当するものを選んでください。
ハローワークでもこの分類が採用されているので、求人を探している方は覚えておくとよいかもしれません。
個人教師には次のような仕事が含まれます。
- フィットネスインストラクター
- ダンスインストラクター
- パソコンインストラクター
- ITインストラクター(パソコン講師・プログラミング講師・ロボット教室講師)
- ピアノ教師
- 書道教師
- 生け花講師
- 囲碁講師
上記の仕事の業務は異なりますが、どれも「個人教師」に該当します。職種分類の方法は3種類ありますが、どの分類でも「個人教師」です。
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